マンション販売業者には価格交渉に応じてしまう決定的な弱みがある

一般的には知られていませんが、デイベロッパl(マンション販売業者)は、最終的には、値引きしてでも売り切ってしまわなければならない事情があります。
まず、不動産業界全体として、銀行等の金融機関からの借り入れ依存率が非常に高いということが言えます。

 

なぜ、借金ばかりなのかというと、よほどの大企業でない限り、ほとんどの不動産会社は手持ち資金がほとんどなく、銀行等の金融機関からの借り入れで不動産を買っているからです。

 

つまり、借金で不動産を買っているわけです。

 

その不動産会社と金融機関との付き合いにもよりますが、今の低金利の時代でも、不動産のプロジェクトに関わる融資では、年利3%15%の金利は当然かかっています。ノンバンクを利用している不動産会社ですと、もっと高い金利を払っているところもあるでしょう。

 

-億円借りれば、年間300万円1500万円の金利を支払わなくてはなりません。m億円の借り入れですと、実に年間3000万円15000万円の金利を支払わなければならなくなります。では、マンション1棟建てるのには、一体いくらかかるのでしょうか?

 

それは、どこに建てるかによって土地の値段も大きく変わりますし、また販売戸数によって違います。

 

仮に、東京都内の高級住宅地ではない通常の住宅地に、戸数犯戸のマンションを建てた場合、土地取得費、建築費、モデルルーム建築費、広告宣伝費、人件費、借入金利、近隣対策費などをひっくるめて、支出予算として叩億円程度が1つの目安になるでしょう。

 

それに対して、売り上げ目標としては、-戸あたり平均で4000万円の売買代金として、お戸で日億2000万円となります。

 

この数字を見て、皆さんどのように感じるでしょうか?

 

マンションを完売すれば、日億2000万円|叩億円で、-億2000万円の儲けか:::、すごいな、と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、それは順調に、値引きもせずに完売できたときの話です。

 

よく考えてみると、もっと恐ろしい事実に気がつきます。

 

なにしろ1戸あたり4000万円しているわけですから、-億円以上の利益といっても、それは最後の2戸か3戸の部分です。戸数お戸のマンションであっても、お戸程度売るまでは、投資した費用を回収しているだけであり、全く利益になっていないのです。

 

よくデイベロッパ1が倒産していますが、それはこのように叩億円も銀行借入で投資して、利益部分が最後の2戸か3戸部分しかないというギャンブルのような商売をしているのが原因です。うまく売り切れればいいのですが、の損害が発生してしまうのです。

 

基本は、自転車操業なのです。

 

マンションがさっぱり売れないなどという事態に陥れば、億単位このようなスキlムでマンション販売事業は進むわけですが、シヨンを換金しなければならない理由は、2つあります。

 

ディベロッパlが叩き売ってでもマン-つは、建設会社に対するマンション建築費の支払いです。

 

叩億円のプロジェクトでしたら、3億円15億円位が建築費と考えていいでしょう。

 

このマンション建築費は、通常、ピン・ピン・ハチ(1・1・8)という支払い契約になっています。ピン・ピン・ハチというのは、契約時に建築費の1割を支払い、建築確認が下りて着工する際にさらに1割、物件渡し時に残りの8割を支払うという契約です。

 

マンション事業の場合、土地の取得費などは金融機関から借り入れますが、建築費についてはそのマンションを販売した売買代金の中から返済しますので、マンションが売れなければ、建築費を支払うことができません。

 

分譲マンションは、建物が竣工して、建設会社から引渡しを受けるまでに完売することは一部の超人気物件を除いて、ほとんどありえないのが実情です。

 

そのため、契約では、物件渡し時に残りの8割を支払うことを前提としながらも、このときまでに決済できないときは、竣工から3ヵ月後まで建築費の支払いを延ばせることになっています。

 

それでも、竣工から3ヵ月後には、億単位の建築費を支払わなければなりません。

 

さらに、ディベロッパlが叩き売ってでもマンションを換金しなければならない理由がもう1つあります。

 

それは、販売に時間がかかると、金利等の経費が、プロジェクトを圧迫してくることです。

 

金利が月に300万円かかったとすれば、完売までに1年で3600万円、2年で7200万円もかかることになります。

 

費用がかかるのは、金利だけではありません。完売するまでは、モデルルームも維持しなければなりません。

 

モデルルームは、誰かの土地を借りて建てているのでしたら、借地料がかかります。借地料も、都心部ではばかになりません。

 

また、営業マンを5人程度張りつかせておく必要もありますので、人件費がかかり続けることになりますし、事務所維持のための電話代、光熱費、広告費などもかかり続けます。

 

経費がかかり続けるばかりではありません。

 

金融機関への返済も、大問題です。

 

金融機関への返済は、普通でしたら、個別決済です。これは、各マンションが売れるたびに、入金された売買代金の中から、あらかじめ決められた額の借金を返していくやり方です。

 

しかし、金融機関もマンションが完売しないからといって、いつまでも返済を待ってくれるわけではありません。

 

マンションの販売が不調ならば、なおさら不安に思って、返済圧力をかけてきます。

 

ディベロッパーとしては、借金の完済を金融機関から迫られるのも困るのですが、それ以上に、借り入れ枠が空かないという事態も大変に困ります。

 

不動産会社は、取引している銀行に借り入れ枠というのを持っています。中堅所では、初億円lm億円位の借り入れ枠があります。

 

この借り入れ枠の範囲で、土地を買っているわけです。

 

ところが、1つのプロジェクトで借り入れ枠を使、っと、そのプロジェクトが完了して完済しなければ、その枠内で新たな借り入れをすることができないのです。

 

つまり、新たな土地を仕入れられない。次のプロジェクトに取り掛かれない。

 

常に自転車操業をしているデイベロッパーとしては、これはとても困ります。
では、そのまま完売せずに、建物竣工後3ヵ月が経ってしまったら、ディベロッパーはどうするのでしょうか?

 

まずは、建設会社と交渉して、建築費の支払いをあと3ヵ月待ってもらえないかと要望します。

 

現在では、建物竣工後3ヵ月で完売することも珍しいので、ほとんどのケlスで要望すると考えて間違いないでしょう。

 

ただし、建設会社がその要望を受けるとは限りません。建設会社だって、下請けの工務庖などに支払いが発生しているわけですから、ディベロッパlの要望など、全てを聞いていられません。建設会社が待ってくれるかどうかは、神のみぞ知るです。

 

仮に待ってくれでも、さらに3ヵ月が限度で、2回目のジャンプはよほどのことがない限り、認められません。

 

建設会社と交渉が決裂すればそのときに建築費を支払わなければならなくなりますし、交渉がまとまってもさらに3ヵ月後には、建築費を支払わなければならなくなります。

 

さらに、悩ましい問題がデイベロッパlを襲います。

 

不動産業界の広告に関する自主規制で、「不動産公正競争規約」というものがあり、広告上の表現をいろいろと規制しています。

 

その中に、「新築」という表現について、「建築後1年未満で、かつ使用されたことがない物」でなければならないと規定しています。

 

すなわち、建築してから1年経つτしまうと、新聞広告やネット広告で「新築物件」と表示することができなくなるのです。

 

なんと、中古になってしまう。

 

仮に4000万円の物件でも、新築だからその値段なのであって、中古物件になってしまっては価格がガクンと下がってしまいます。

 

では、早期完売できずに絶体絶命に陥ったとき、ディベロッパlはどうするのか?

 

ディベロッパlは、最終的にはどうしてもお金を用意して建築費を支払ったり、金融機関に借り入れを返さなければなりませんから、プロジェクトの損切りをします。

 

不動産業界には、再販聾者という存在があります。

 

再販業者というのは、新築マンションの売れ残り物件を購入して、再販売をかける不動産業者です。

 

この再販業者の買い取り価格は、販売価格の印%1叩%程度。近年は、印%に限りなく近い見積もりを出してくる再販業者が増えています。

 

ここまで聞いて、デイベロッパlが値引き交渉に応じてしまう決定的な弱みがわかったのではないでしようか?

 

ディベロッパーから見れば、再販聾者に切%で叩き売ることを考えるのであれば、引きem%引きで販売した方が、はるかに収支がいいのです。

 

値引きに応じるのはそのためです。

 

このようなデイベロツパlの体質、業界事情があるわけですから、皆さんは醇賭することなく、値下げ交渉を行うべきなのです。