マンションの価格は変動する

マンションの価格は、常に変動しています。皆さん、ご存知でしたか?このお話に入る前に、ちょっと私の思い出話をお聞きください。私は、大学生の頃に、某大手のスlツ販売チェーンの紳士服のコOカでアルバイトをやっていました。あるとき、庖長に呼ばれて、「はい、これスlツの値段つけ替えて」と言われて、スーツについている値段タグを全てつけ替えました。今まで、「5万9800円」だったスlツの値段タグを、「4万9800円」に変更し、「3万9800円」
だったスlツの値段タグを、「2万9800円」に変更したわけです。つまり、スlツの値段を1万円ずつ、下げました。たしか、日月頃だったと思います。さらに、1月に入り、春物のスlツやコlトが少しずつ入り始めた頃に、「4万9800円」に下げられていたスlツは、「3万9800円」に価格を変更し、「2万9800円」だったスIツは、「1万9800円」に値段を引き下げました。冬物スlツは、9月には庖頭に並び始めますが、そのときは一番高い値段(たとえば、「5万9800
円」の値段)がつけられ、そのシーズンの中ほどで一回値段が下げられ(「4万9800円」)、さらにシ1ズン後半で最安値(「3万9800円」)になっていきます。これは、夏物も同じで、並び始める春の段階が一番高いのです。そして、夏の真つ盛りのときに値段が一度落ち、さらに終盤で最安値になっていきました。そのシーズンの終わりが、もっと最安値だったのです。そのため、そのシーズンの終わりで買うのがもっとも安くスlツを手に入れる賢い方法だったと思います。ただし、シーズン終盤は、確かに価格が最安値になっていましたが、デメリットがなかったわけではありません。スーツは、お屈に入荷するときに、-つのデザインについて、定番となっているサイズが一度に入ってきます。コOカでは、YA体という一番細身のタイプから、E体という太身のタイプのスlツにつき、それぞれ4から8という身長ごとのサイズ(4は身長が低い。8は身長が高い)が入ってきていました。たとえば、A7といえば、身長が175畑、ウエストがmmとなります。そのようなサイズが、各1点ずつ、-つのデザインについて入荷してくるわけです。スーツはオンシーズン前から売り出されますが、そのときには1デザインについて全て揃っています。この時ならば、お客様が気に入ったデザインのスlツを買おうとしたとき、全サイズ揃っていますから、必ず買うことができます。最高値ではありますが、種類が多いため、気に入ったデザインを買える可能性は、非常に高いのです。デザイン選択の余地が、一番高いのが、シーズン開始前なのです。ところが、そのデザインが一度売れると、そのサイズは欠番になってしまい、再入荷はありません。なぜこのようなシステムになっているのかは知りませんが、洋服が季節商品であることや、欠番をいちいち生産していたのでは採算があわないからなのではないかと思います。シーズン後半になるに従って、価格はどんどん安くなっていきますが、デザインに次々と欠番が生じてしまうため、自分がほしいデザインがあっても、シーズン後半では自分にあったサイズが欠番になってしまい、その商品が手に入らなくなっていく可能性が高くなります。デザインなんて、なんでもいい。残っている商品の中で、自分が気に入る商品があればいいというのであれば、シーズン終盤で買うという選択で全く問題ないと思いますが、ある程度デザインにはこだわりたいという人(洋服に関しては、そういう選択をする人が多いと思いますが)は、最安値であればいいというわけではなく、ある程度デザイン選択の余地のあるシーズン中盤くらいまでに買うのがいいのかもしれません。さて、話は長くなってしまいましたが、実は、マンションの価格もこのような動きをしています。マンションの場合には、多分に、そのマンションが売れているかどうかに影響を受けます。超人気マンションで、売り出し即完売であれば、売り出し価格を下げてくることはまずありません。しかし、予定していた販売計画を下回った場合には、売り出し価格を段階的に下げてきます。マンションの売り出しがいつから開始できるかといえば、建築確認という建築基準法の確認が下り後です。この建築確認が下りる前は、宅建業法の規定で、未完成物件を売り出すことはできません。確認さえ下りれば、売り出すことができます。ということは、マンションというのは、建築に着手する前でも、すでに売り出されるということです。デイベロッパlは、この販売開始で、どの程度の反響があるかアドバルーンを上げます。ホームベlジを開設したり、チラシを入れたり、住宅専門誌に載せて、見込み客を呼び込みます。このときの広告は、最初に設定した販売価格ですから、この段階の反響によって、この価格で完売できるかどうか、ある程度判断がつきます。ここで、反響客が押し寄せてきて、申し込みも殺到するようでしたら、販売価格の見直しは行われません。もし、この段階で反響が全くないようでしたら、この段階でも、販売価格の見直しはありえます。さらに、建築は進みます。建築確認←着工←中間検査←竣工←引渡しと流れていく中で、どの程度売れているかが問題となります。デイベロッパlの目標としては、引渡しまでに完売です。「1・デイベロッパl(マンション販売業者)には、価格交渉に応じてしまう決定的な弱みがある」でも触れましたが、引渡しまでに完売できないと、事業として成功したとは言い難い状況です。なんとしてでも、完売する必要があります。そのため、売れ行きがよくないと、「中間検査」や「竣工」などのタイミングで、販売価格を引き下げてきます。たとえば、4000万円で売り出した同じ物件を、3600万円に価格改定して売り出したりするわけです。ちなみに、後でも触れますが、そのマンションが売れているかどうかは、マンションの口コミサイトも参考になりますが、一番確実なのは、マンション建築進捗状況から推測することです。竣工や引渡しを1ヵ月後に控えて、まだ大々的に売り出しているようでしたら、間違いなく売れていないマンションです。さらに、建物が完成して、すでに引渡しもすんでいる。モデルルームも撤収して、棟内モデルだけ残っている、という状態でしたら、売れなかったと自ら公言しているようなものです。「最終分麗開始」とか、「お値段下げました」という広告文言も、まさに売れないマンションの常套句で、判断がつきやすいでしょう。売れなくて、売り出し価格を変動させているマンションほど、値引き交渉に応じやすいマンションであるとも言えるわけです。マンションの売り出し格は、変動しているということも、頭に入れておきましょう。